【図解でわかる!】ラインブレイクで価格が急騰・急落する理由

FXや株式投資をしていると、チャート上に引いたライン(支持線や抵抗線)を価格が大きく突き抜ける「ラインブレイク」という現象によく遭遇しますよね。

「ラインブレイクすると、なぜこんなに価格が勢いよく動くんだろう?」

そう疑問に思ったことはありませんか?

今回は、ラインブレイク時に価格が大きく動く理由を、初心者の方にもわかりやすいように図解を交えながら解説していきます。

1.ライン(支持線・抵抗線)は何を表している?

まず、ラインブレイクの話に入る前に、「支持線」と「抵抗線」がそれぞれ何を表しているのかを確認しましょう。

【図解1:支持線と抵抗線】

  • 支持線(Support Line): 過去に何度も価格が下落するのを食い止めた価格帯を結んだライン。このラインまで価格が下がってくると、「そろそろ買いが入るだろう」と考える人が多くなり、買い注文が集まりやすいため、価格が反発しやすい傾向があります。
  • 抵抗線(Resistance Line): 過去に何度も価格が上昇するのを阻止した価格帯を結んだライン。このラインまで価格が上がってくると、「そろそろ売りが入るだろう」と考える人が多くなり、売り注文が集まりやすいため、価格が反落しやすい傾向があります。

つまり、支持線や抵抗線は、多くのトレーダーが意識している「節目」となる価格帯なのです。

2.なぜラインブレイクで価格が走るのか?2つの理由

それでは、なぜこの重要なラインをブレイクすると、価格が勢いよく動き出すのでしょうか?主な理由は以下の2つです。

理由1:損切り注文の発生

多くのトレーダーは、自分がポジションを持った方向と逆方向に価格が動いた場合に備えて、「損切り注文」を設定しています。

例えば、あるトレーダーが「支持線で反発するだろう」と考えて買いポジションを持ったとします。しかし、予想に反して価格が支持線を下抜けてしまった場合、「これ以上損失が拡大するのを防ぎたい」と考え、持っている買いポジションを決済するための「売り注文(損切り)」を出します。

【図解2:抵抗線ブレイクと損切り】

このように、抵抗線の下には多くの売りポジションの損切り注文(買い注文)が溜まっている可能性があります。価格が一旦支持線を上抜けると、これらの損切り注文が一斉に発動し、さらなる買い圧力を生み出すため、価格が急騰しやすくなるのです。

支持線ブレイクの場合も同様で、支持線の上には多くの買いポジションの損切り注文(売り注文)が溜まっている可能性があり、ブレイクをきっかけに価格が急騰しやすくなります。

理由2:新規注文の発生

ラインブレイクは、「トレンド転換の兆候」と捉えられることがあります。

例えば、長らく抵抗線で抑えられていた価格が、強い勢いでそのラインを上抜けた場合、「これまでのレンジ相場が終わり、上昇トレンドが始まるかもしれない」と考えるトレーダーが増えます。

そのため、抵抗線ブレイクを好機と捉えた新規の買い注文が殺到し、価格上昇に拍車がかかるのです。

【図解3:抵抗線ブレイクと新規買い】

支持線ブレイクの場合も同様で、「下降トレンドが始まるかもしれない」と考えた新規の売り注文が増え、価格下落が加速する可能性があります。

まとめ

ラインブレイク時に価格が大きく走る理由は、

  1. 損切り注文の発生: ラインを意識したポジションの損切りが、ブレイク方向に連鎖的に発生する。
  2. 新規注文の発生: トレンド転換と捉えた新規の買い(抵抗線ブレイク時)または売り(支持線ブレイク時)注文が入る。

これらの要因が複合的に作用することで、ラインブレイクは大きな価格変動を引き起こすのです。

ラインブレイクを理解することは、トレード戦略を立てる上で非常に重要です。ぜひ今回の記事を参考に、日々のトレードに活かしてみてください。

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